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女性のためのお役立ちコラム

Column

子宮頸がんワクチンは受けるべき?接種する有効性や安全性を解説

子宮頸がんワクチンとは、子宮頸がんの主な原因であるヒトパピローマウイルス(HPV)の感染を防ぐ効果が期待できるものです。
2023年現在は、国をあげて接種を呼びかけています。しかし、2013年から約9年間の間、国が定期的な接種の推奨を取りやめていました。
今回は、ワクチン接種に迷っている方へ向けて、ワクチンの有効性やリスクを解説します。
また、ワクチン接種が推奨されているタイミングも知りましょう。

子宮頸がんワクチンの接種は推奨されています

2023年現在、子宮頸がんワクチンの接種は推奨されています。
小学6年生〜高校1年生相当の女性は、公費でワクチンが受けられます。
しかし、平成9年度(1997年度)生まれ〜平成17年度(2006年度)生まれの女性は、ワクチンの接種が推奨されていませんでした。

そのため、受けてない人が多く存在します。接種の機会を逃した女性に対してキャッチアップ接種がすすめられており、2025年3月までであれば公費でワクチンを接種できます。
ワクチンの接種回数は、基本は3回です。ワクチンの種類により接種間隔が異なります。
未成年者の場合、保護者の同意が必要です。

子宮頸がんワクチンの有効性

子宮頸がんのワクチンは、HPVの感染を防ぐために接種します。
現在HPVのワクチンには、2種類に効果があるもの(2価ワクチン)、4種類(うち2種類は尖圭コンジローマ)に効果があるもの(4価ワクチン)、9種類(うち2種類は尖圭コンジローマ)に効果があるもの(9価ワクチン)の3種類があります。
ワクチンを接種することで、HPVの感染確率を50%〜90%防ぎます。特に9価のワクチンは80~90%の予防効果があります。
ただしHPVワクチン接種で子宮頸がんになるリスクは減りますが、子宮頸がんの原因になるHPVはほかにも種類があるため、ワクチンを打ったからといって、決して子宮頸がんを発症しないという保証はありません。
子宮頸がんワクチンの接種と、子宮頸がん検診の併用が推奨されています。

ワクチンの接種回数

ワクチンは原則として3回接種します。ワクチンにより接種間隔が違いますので接種するタイミングが重要です。
9価のワクチン(シルガード9)を15歳未満で第1回目の接種をした場合は、6~12か月後に第2回目の接種をすれば、2回の接種でよいことになりました。

子宮頸がんワクチンの安全性

一度推奨が取り止められた子宮頸がんワクチンについて、令和3年に行われた専門家会議で安全性についての懸念は認められないことが発表されました。副反応のリスクが有効性を上回っていることが認められたためです。

徹底された製品検定や、定期的な専門家による評価の実施によって、ワクチンの品質も保証されています。
現在、推奨されている子宮頸がんワクチンの安全性には問題がないと評価されています。

子宮頸がんワクチンのリスク

子宮頸がんワクチンのリスクとしては、接種後の副反応が挙げられます。
痒みや注射部位の痛み・腫れは多くあります。 腹痛・筋痛・関節痛・頭痛などの副反応もあります。
他にも副反応はありますが、これらは他のワクチンや薬剤でもおこることがあります。

子宮頸がんワクチンの接種時期について

適切な接種時期は初性交渉の前

最も適切な接種時期は、初性交渉の前です。

HPVは性感染症です。
HPVウイルス感染は、性交渉が主な感染経路です。子宮頸がんは、性交渉をすることでリスクが高まります。
そのため、性交渉前にワクチンを接種することで最も効果的に予防できる病気です。

性交渉の経験がある場合

年齢によっては、子宮頸がんワクチンの接種が推奨されておらず接種しないまま性交渉を経験した方も多くいます。
性交渉を経験した場合であとでも、ワクチンの接種は推奨されています。

平成9年度(1997年度)生まれ〜平成17年度(2006年度)生まれの女性はキャッチアップ接種を活用しましょう。

30歳までの接種に対して有効性が認められているため、ワクチンを接種していない方はは接種をお勧めします。自費診療になりますので費用は各医療機関にご確認ください。
不安な方は、年齢に応じて医師と相談しながら決めることをおすすめします。

まとめ

子宮頸がんワクチンの有効性やリスク、接種時期について解説しました。
子宮頸がんは、適切な時期にワクチンを摂取することで、50%~90%防げる病気です。自治体の案内や公式Webサイトを確認しましょう。
長池産婦人科では、子宮頸がんワクチンの接種を行っています。また、その他の婦人科系のご相談も受け付けています。
病気やワクチンに関して分からないことがある方、ワクチンの接種を希望する方はご来院ください。