妊娠中絶とは?
妊娠はしたけれども、いろいろな事情によりどうしても中絶しなければならない状況があります。
母体保護法により人工妊娠中絶を選択することができます。
手術は母体にかかる負担を軽減するためにも妊娠後早期に行います。
- 「母体保護法」という法律で規定されています。胎児が母体外で生存できない時期に、人工的に妊娠を中断させて胎児を母体外に出すことを人工妊娠中絶といいます。
- 胎児の発育がみられなかったり、母体内で死亡してしまって体外に出す場合は、流産または流産処置とよばれ、人工妊娠中絶とは違います。
- 人工妊娠中絶は母体保護法にのっとって行われます。手術を受ける場合は、子宮内に妊娠していることが確認できれば時期が早ければ早いほど母体に与える負担が軽くて済みます。
- 人工妊娠中絶が法律的に可能なのは、妊娠22週未満(妊娠21週6日まで)です。妊娠22週になると以後はいかなる理由があっても人工妊娠中絶は行えません。
中絶手術のポイント
- 当院では、11週6日までの妊娠初期の中絶手術を行っています。
- 週数の数え方は、最後の生理の第1日目を0日として6日までを妊娠0週、7日から13日までを妊娠1週として数えていきます。生理不順や生理だと思っていたら実は不正出血だったりすることも多いので、超音波で最終的に診断します。
- 妊娠週数は、ご来院の際に超音波検査などで妊娠を確認し何週目かを調べます。
- 中絶手術時間は約10分~15分で静脈麻酔で行われるため痛みはありません。
(完全無痛麻酔) - 人工妊娠中絶手術を受ける場合は手術同意書の提出が義務づけられています。
- 既婚・未婚に関わらず本人と配偶者(パートナー)の署名捺印が必要です。
- 手術時間も短く済み母体への負担が少ない、吸引器による吸引法と従来法のコンビネーションで行ないます。
麻酔科標榜医
麻酔科標榜医は厚生労働省が認める唯一の診療科標榜資格です。
この資格を持つ医師がいなければ「麻酔科」を標榜することはできません。
簡単に言うと、標榜資格を持っていないと「麻酔科」と看板に出すことができないということです。
ひとりで悩まないでお電話ください
- 受付時間
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- 9時~13時
- 15時~18時
- 休診日
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- 水曜
- 土曜(午後)
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- 祝日
診察(中絶手術)の流れ
診察当日
診療時間内にご来院ください。受付後、問診表の記入を行っていただきます。
- 正確な妊娠週数を確認する必要がありますので、診察、尿検査、超音波検査などを行います。
- 確認した妊娠週数などを基に、ご相談の上、手術日を決定します。
- 検査の為、採血を行います。
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手術についてのご説明や費用の確認を行います。
ご不明な点やご不安な点ついてはお気軽にご相談ください。
- 受付でお会計いただき、終了です。
手術前日(受診していただくこともあります)
- 医師と手術の確認を行います。その際に手術同意書を必ずお持ちください。
- 超音波で子宮内を診察し、手術による子宮への負担を減らすためにラミセルを挿入します。
- 受付でお会計いただき、前日の診察は終了です。
手術当日
- 受付で手続きを行っていただきます。手術費用は受付時にお支払いただきます。
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麻酔後、手術を行います。手術は10~15分で終わります。
当院では完全無痛麻酔を使用しており、手術中の痛みはありませんのでご安心ください。
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手術の経過観察のため、術後はしばらく院内のお部屋でお休みいただきます。
その間は看護師が随時、血圧測定などで状態をチェックさせていただきます。
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麻酔が覚めたら少しずつ水分を取っていただき、状態を確認します。
その後、手術後に服用していただくお薬や注意事項について詳しくご説明をいたします。
また、後日受けていただく術後の検査日を決定します。
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経過に問題がなければ、その後帰宅していただけます。
帰宅後は安静にして、十分な休息をとってください。
後日の経過検査
術後の経過について診察しますので、指定された日に受診をしていただきます。
手術当日の注意事項・お願い
- 付き添いはご遠慮いただいております。あらかじめご了承ください。
- 紛失・盗難等防止のため、貴重品はできるだけお持ちにならないようにお願いいたします。?
今後のために
今後も望まない妊娠を避けるために、望まない子を産まないためにも、避妊には十分気をつけましょう。最も確実な避妊法であるOC(低用量経口避妊薬 いわゆるピル)やIUDをお勧めします。
また避妊に失敗したときなどのためにも、「緊急避妊法・性交後避妊薬(モーニングアフターピル)」についても事前に知っておきましょう。
中絶 Q&A
- 同意書は必要ですか?
- 中絶には、相手がわからない場合や、死亡や病気、行方不明などで意志を確認できない場合を除いて、本人と配偶者あるいは相手男性の両方が署名・捺印した同意書が必要です。
- 未成年でも手術は受けられますか?
- 未成年の場合でも本人と相手の同意と、原則として保護者の同意がいります。同意書の基本的な内容は右のようなものです。 同意書をダウンロード(PDF:222KB)
- 手術後に気を付けることはありますか?
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手術後の1週間はできる限り無理をしないよいようにし、常に清潔に保つようにしましょう。無理をすると回復が遅れたり、子宮内膜炎や卵管炎などを起こす可能性もあります。
また、処方された薬をきちんと飲んで、ゆっくり身体を休めましょう。
- 手術後の通院は必要ですか?
- 術後、順調に回復しているかどうかの診察がありますので、指定された日に必ず受診してください。出血が多かったり、発熱、下腹部痛などの症状が強い場合は、検診の日まで待たずに、診察を受けてください。医師の許可が出るまでは、セックスやスポーツは禁止です(通常は10日から2週間)。
- 手術後、月経はいつから始まりますか?
- 手術後の月経は1ヶ月~1ヶ月半ほどで来ます。月経が来る前に排卵がありますから避妊を怠ると、次の生理を待たずに再び妊娠してしまうということもありますので、くれぐれも気をつけるようにしましょう。